Blog

AIの「能力」は横並びになる。だから私は「使い方」を書く

2026-06-21 18:18:11

AIの「能力」は横並びになる。だから私は「使い方」を書く

合同会社ふんどしの安田です。

以前の「なぜ今、会社のホームページをリニューアルしたのか?」で、このブログでは「AIが人間の人件費と並ぶ未来にどう向き合うか」や「トライと失敗の記録」を書いていく、とお伝えしました。

今回はその第一歩です。ふんどしがいま力を入れているサービス elatt(エラット) を紹介しつつ、なぜこれからAIエージェントについて継続的に書いていくのかをお話しします。

elattとは何か

elattは、ふんどしが提供するマネージドな業務・成長代行サービスです。マーケティング、事務作業の自動化、予約、決済、団体管理といった領域で、エージェントが日々の業務を肩代わりします。

土台になっているのは、以前の「合同会社ふんどしのシステム全体像」で紹介した、予約・配信・課金・AIチャット・データ基盤といった自社システム群です。その上にオーケストレーション基盤とスキル群を重ね、複数のLLMを使い分けながらエージェントを動かしています。

このサービスで大切にしているのは、お客様が受け取るのは「AI」そのものではなく、 集客と業務が回っている状態=成果だ、という点です。中身がどのモデルで動いているかは、お客様にとっては本質ではありません。

体制は少人数です。だからこそ、 人手をかけずに価値を出し続ける作り込みに強くこだわっています。最初の足場として、札幌の結婚相談所アンフィの集客支援から実地で磨いてきました。少人数で自走するプロダクトをどう成り立たせるか。

この問いは、これからのブログでも繰り返し出てくるテーマになると思います。

なぜAIエージェントについて書くのか──「能力」は横並びになっていく

2026年5月、エージェント向けの主要モデルがほぼ出揃いました。Anthropicの Claude Opus 4.8、OpenAIの GPT-5.5、Googleの Gemini 3.5 とパーソナルエージェント Gemini Spark。各社そろって「エージェント」を主戦場に置いています。

ここで私が感じているのは、 事業会社が"素材として使えるAIの能力"は、各社で大きくは変わらなくなってきたということです。極端に言えば、ふんどしも、他の事業会社も、ある意味ではモデルを作っているAnthropicのような会社でさえ、AIエージェントを「事業に使ってできること」は近づいていく。 「何ができるか」では差がつきにくくなる と考えています。

それを象徴する出来事が、つい先日ありました。

2026年6月、Anthropic は投入したばかりの最新モデル Claude Fable 5 を、わずか数日で利用停止しました(米政府の輸出管理上の指示によるもので、恒久的な廃止ではなく一時停止です)。最新とされるモデルでさえ、ある日突然、自分の制御の外で使えなくなることがある。

特定のモデルに賭けること自体が脆いのです。どのモデルが手元で使えるかが移ろうほど、変わらないのは「使えるものを、どう使いこなすか」になります。

ではどこで差がつくのか。 いかにAIを正しく、うまく使いこなすか

適用と運用

  • どのタスクにどのモデルを当て、どう安全に動かすか
  • 自走させる範囲をどこで線引きするか
  • 壊れていないことをどう確かめ、コストをどう抑えるか

こうした「使い方」の積み重ねこそが、これからの本当の競争軸になる。

だから、現場で得た使いこなしの知見を発信していくことにしました。書くことは、私自身の設計判断を言葉にし直す訓練にもなります。

elatt 自体が、この「使いこなし」をサービスとして届けるものです。

変化の速いAI技術をお客様ご自身が追いかけてキャッチアップするのは、思っている以上にコストがかかります。elatt は、AIを使いこなした人間とエージェントが、 お客様の現場にその成果を直接届けることで、そのキャッチアップのコストを肩代わりします。

自分でAIを使いこなすより、AIを使いこなした人間に伴走してもらう方がいい。

elatt は、そういう考え方のサービスです。

これから書いていくこと

扱うのは「AIエージェントにまつわる、あらゆるもの」です。

たとえば、次のような領域です。

  • 実装ハウツー: MCPの自作、ツール接続、RAGなど、手元で再現できる実装
  • 設計・アーキテクチャ: オーケストレーション、マルチエージェント、メモリ、自走の作り込み
  • 運用・評価・コスト: 評価(eval)、可観測性、トークン原価の計測、ガードレール
  • モデル比較・選定: 用途に応じた使い分けとルーティング
  • 開発の舞台裏: 実際の設計判断、うまくいかなかった話と直し方
  • 業務適用・ユースケース: 実際の現場でエージェントをどう効かせたか
  • トレンド・周辺技術: 新しいリリースや論文を、実務目線で読み解く

おわりに

AIエージェントでできることが横並びになっていくほど、本当に問われるのは「使いこなし」です。

その実務で得たことを、過度に飾らず、そのまま書いていきます。同じようにエージェントを作っている方にも、これから使う側の方にも、何かのヒントになれば嬉しいです。

elattやふんどしの取り組みにご関心があれば、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。一緒にこういうものを作る仲間も探しています(採用情報)。

引き続き、ふんどしの歩みにご注目いただけたら幸いです。

AIの「能力」は横並びになる。だから私は「使い方」を書く - 合同会社ふんどし